すらっぱえ日記

筆者の頭の整理のためのアウトプット場です

カルーホイスコーレで半年間過ごしてみて

【カルーホイスコーレで半年間過ごしてみて】

こんにちは!

今回は、カルーで過ごした半年間について振り返ってみたいと思います。

 

カルーに滞在して、結果的に本当に行って良かったなあと思います。

そう思える主な理由:

・自己肯定感が上がった

・完璧主義がマシになった/ 人目を気にしすぎなくなった

デンマーク語で日常会話が出来るようになった

・英語のリスニング力が上がった

・一生ものの友達が出来た

 

半年という短期間でしたが、私の人生の中で最も濃い時間だったのは間違いないです。

 

【自己肯定感が上がった/ 完璧主義がマシになった/ 人目を気にしすぎなくなった】

まず、半年で自己肯定感が確実に上がりました

日本で働いていた頃は、誰に何を言われようと、褒められようと、「いやいや、私なんて・・・」と心の底から自分を卑下して痛めつけていました。

日本で受けてきた長年の教育によるものだとは思いますが、思い返せば何かに挑戦したり、提案した時には「いいね!」という声よりも「こういう点で問題だからやめたほうがいいよ」と後ろ向きな声が多かったように思います。

 

正解は常に1つしかなく、テストで間違えたら×マークが付けられるような習慣から、

授業で発言をすると「あってる/あってない」という物差しでしか判断がされなかったり、なかなか個人の意見を尊重してくれる場が多くなかったようにも思います。

 

<私が自己肯定感が上がったと思えるエピソードを紹介します>

デンマーク語中上級クラスに移動してからしばらくは、

「私が一番デンマーク語へたくそだし、喋ったところで大して内容のあることが言えないしなぁ。」なんて思いながらあまり自発的に発言はせず、先生に指名されてやっと喋るというスタンスでした。

 

ただ、問題だったのはグループワークでした。

カルーでの授業は基本的にグループワークだらけ。90分の授業中に少なくとも4,5回はグループワークがありました。

 

先生「今から見るニュースについて、3人グループでどう思うか話し合ってみて」

私「・・・(そもそもそのニュース何言ってるのか全く分かりません)」

デンマーク語の上手な生徒

「今のはね、こうで、こうで(デンマーク語で説明してくれるけどそれも分からない)」

私「・×・」

 

授業内容が全く分からないこともしばしばありました。

デンマーク語で説明してもらっても分からないし、もうどうしようもなかったです正直。

 

そういったグループワークにしんどさ・引け目を感じてもいました。

「他の人もデンマーク語を学びに来てるのに、私が分からないから足を引っ張ってしまっている・・・、申し訳ない」と。

 

ですが、私の授業への姿勢を変える出会いがありました。

それは、同じクラスにいたイラン人の男の子との出会いでした。

 

彼はデンマーク語がそこまで上手なわけでもなく、単語数は私と同じぐらいだったように思います。ただ、彼は常に自然体で授業に臨んでいました。

「Jeg forstår ikke(分かりません)」と、分からなければその場で聞くし、

グループワークも足を引っ張るだなんていう考えは毛頭ないように、自然に自分のできる限りのデンマーク語で楽しそうに参加していたのです。

 

私も、彼の姿勢を見習おうと思いました。

また、彼の明るく愛情にあふれたキャラクターに「いいなぁ、ああなれたらなあ」といった憧れの気持ちもありました。

一度彼に、「あなたは、自己肯定感がとても高いと思うのだけど、それはどうして?」

と質問したことがあります。

 

彼「言語習得の難しさを知っているから。僕はデンマーク語の前に、母国語と全く違う言語を学ぶ必要があった。その時に新しい言語を学び、使えるようになるまでには時間がどのぐらいかかるかも知っているし、だから別に今デンマーク語が分からなくても、分かる時は必ず来るから焦らないんだよ。」

 

「それに、ホイスコーレにお金を払って苦しみに来てどうするの?

ホイスコーレの半年間なんて、人生のうちのほんの一瞬。正直他人は思ったほど他人のことを気にしてないよ。楽しまなきゃもったいないよ!」

 

と言ってくれました。本当にいい奴・・・;;

それから、「確かに焦ってデンマーク語の勉強に明け暮れたところで、すぐに伸びるものでもないかぁ」と言語に対していい意味で諦めがつきました。

それまでは、授業についていけない・迷惑をかけることに気が引けて、一人で部屋で勉強し、自分を追い込んでいました。ですが、「自分の出来るペースでいいんだ」と思えるようになりました。

 

それからは、徐々に授業でも「私の今出来ることを授業でやればいい」と思えるようになり、へたくそだろうが場違いだろうが意見は言うように心がけました。

それでも、グループワークはちょっと気がひけるのは治りませんでしたが、最初に比べるとだいぶ自然体で臨めるようにはなっていきました。

 

このデンマーク語という未知の言語を学ぶ過程が、私にとって人生の修行のようでした。笑

「一番へたくそだけど、周りの目を気にせず発言し、授業に参加する。」

「弱い自分(できないし大したこと言えない)を認めてその都度自分のベストを尽くす」 

この過程は、私の他人の目を気にするところ・完璧主義なところを緩和するのにとてもいい訓練でした

また、授業を通して、アウトプットの大切さも学びました。

とりあえず発言すれば、それに対して第3者からの目線や意見、補足など何かしらのフィードバックがもらえます。更に、文法や発音も間違っていれば直してもらえるので、アウトプットは基本的にはいいことづくしだなと実感しました。

 

デンマーク語で日常会話が出来るようになった】

はい、カルーに来た一番の目的である「デンマーク語」。

これが想像以上の曲者でした笑 が、かる~い日常会話なら出来るようになりました!

(*ただし、何回も聞き返してもいい場合のみ)

発音は極めて理解不能だし、文法・冠詞などのルールも無秩序なところが多い!

先生デンマーク語の冠詞(et/ en)は、どの単語がenで、どの単語がetか覚えるしかありません!!」

「んなアホな!!( ゚Д゚)」

 

正直、何度もデンマーク語を学ぶモチベーションが保てなくなる時期もありました。

デンマーク人完璧に英語しゃべれんじゃん・・・デンマーク語いる・・・?」

「英語もまだまだなのに・・・デンマーク語やってる暇ある?」

「ホイスコーレ2校目にデンマーク語のところって思ったけど、無理なんじゃ・・・?」

*学校が始まって1ヶ月ぐらいして、次に行きたいと思ったホイスコーレが英語開講と知り、それもモチベーションダウンに・・・

 

など、とりあえずモチベーションのアップダウンは激しかったですね。

 

ただ、学校以外でデンマーク人と話す機会がある時は、やっぱりまだまだデンマーク語が使えない・分からないと悔しくなり「もっと頑張ろう!」と思えるきっかけになりました。(air b&bcouch surfing、森の幼稚園など)

 

特に幼稚園の子どものデンマーク語は0.5割ぐらいしか理解できなくって、悔しかったですね・・・。

言語のモチベーションアップには、「できなくて悔しい思いをすること」が一番でしたね。これはデンマーク語に限らないと思いますが。

 

とりあえず、紆余曲折はありつつも、授業に真面目に参加し(たまにサボりましたが!)、宿題をこなし、半年間真面目にカルーの学生をすることで日常会話は出来るようになりました。 

 

【英語のリスニング力が上がった】

カルーでは、他国の人とはデンマーク語で話すように心がけていました。

なので正直そんなに英語で喋っていなかったのですが、それでもリスニング力は上がったなあと思います。

恐らく、英語圏の子たちが常に英語を学校で喋っていたり、映画を見る時はだいたい洋画で英語音声・英語字幕(orデンマーク語字幕)だったり、

何かと英語環境がそのへんにころがっていました。

 

喋るほうはあまり伸びたように思いませんが、日本に一時帰国した時の機内で

「あれ、字幕なし英語だけどまあまあ分かる」

「ディズニー以外英語+英語字幕で理解厳しかったけど大体わかる!」

と、知らぬ間に英語+英語字幕への抵抗がなくなり、理解もかなりできるようになっていました。

 

デンマークに来て思うのは、やっぱり英語は世界のスタンダード。喋れるに越したことない。もうちょっと英語もちゃんと鍛えたいなと思いました。

なので次の学校では英語を頑張りたいですね。そしてデンマーク語も落ちない程度には使っていきたい!

 

【一生ものの友達ができた】

はい、これ、カルーでの一番の収穫です!!

別の記事でも少し言いましたが、6ヶ月とは思えないぐらい一部の人と仲良くなれました。(特に日本人)

恐らく大阪に戻っても、居酒屋で集まるんだろうな!と確信できる友達です笑

社会人になってから会社以外での新しい人との関係構築が難しかったので、素直に

新しく生涯続くであろう友達を得れたのは大きな財産でした。

 

異業種交流会(という名の合コン)など友達ほしさによく顔を出しましたが、

半分は宗教勧誘だったりマルチまがいの勧誘でした。笑

大人になってからの友達作り、難しいのです・・・。

 

半年間の共同生活、他人とのかかわりあいの中で苦しむことも多かったですが、

向き合わないといけない問題が浮き彫りになり、自分の長所短所や生活スタイルなど、よく理解できるようになりました。

 

働いていると、「土曜日は寝よう・・・日曜日は友達とごはんだ!(そして、仕事の愚痴で終わる)」と、なかなか仕事から一歩出ての話をする機会がなかったように思います。

仕事や日本でのしがらみから解放されて、ありあまるほど考える時間があるホイスコーレでは、これでもかというぐらい自分と向き合うことになりました。

 

ホイスコーレに来たからといってすぐにしたいことが見つかるわけではありません。

「将来何するの?」と聞かれても「det ved jeg ikke(しりませーん)」という感じです。

何もない自分に焦ることもありましたが、前の職場で働き続けるよりはるかに多くの大切なことを得て、気付けたと自信をもって言えます。

 

ただ少し、時間をたっぷり自分のために使ってあげることで、自分のことが前より理解できて好きになれたり、ちょっと新しいことにチャレンジしようと思えたり、

今後したいこと・好きなことを探すのに有利になる土台作りは出来たのかな?と思います。(伝わればいいのですが・・・^^;)

 

 

ではでは。